サイカス カイルンシアナ(Cycas cairnsiana)とサイカス カルシコラ(Cycas calcicola)の実生レポートです。
同じタイミングでブラヘア アルマータ(Brahea armata)とブティア アーケリー(butia archeri)も播種しています。
それぞれの紹介はまた別で記事にしたいと思います。
種の入手
欧州の業者からカイルンシアナを20個、カルシコラを10個購入しました。
初めての輸入で不安なところもありましたが、思ったより簡単でした。サイカス属はCITESⅡに記載されている為、輸入する際には輸出時に植物検疫証明書を添付してもらう必要がありますので、発注前に証明書の添付可否を確認しました。クレジットカードで支払い、あとは届くのを待つだけです。書類に不備もなく、スムーズに手元に届きました。
1/24:発注
2/12:発送連絡
2/18:川崎郵便局着
(通関手続き)
2/21:川崎郵便局発
2/22:自宅着
種の確認
ウキウキで開封して写真を撮っていると、カイルンシアナが19個しか入っていませんでした。。。文句言っても水掛け論だし、英語できないし、クレームを入れれないへたれな自分でした。
写真は入荷してそのまま撮ったものです。大きさはカイルンシアナの方が大きめで、触った感じはどちらもカチカチでした。
カルシコラは部分的に傷んでそうな部分がありました。
フロートテスト
ブラヘア アルマータ同様、種の鮮度を確認する為に『フロートテスト』を実施しました。やり方は簡単で、24時間水につけた後、種が浮いてるかどうかを確認します。胚が十分に発達していなかったり害虫に感染していると、種の中に空洞ができて浮いてしまうようです。
カイルンシアナは全て沈み、カルシコラは、4/10個浮いてしまいました。
この時点で浮いた種は、果肉が腐っており、種の表面にも腐食が確認できました。数日後に殻を割ってみると、胚が真っ黒のカサカサになっていました。写真は撮り忘れてしまいました。すいません。。。
フロートテストで浮いても、水に漬けたりすれば復活する可能性があるとの情報もありますので、数に余裕がなければ捨てずに少し様子見したほうが良いと思います。
果肉の除去
果肉の除去、これがめちゃ大変でした。。。
果肉はカチカチに固まっており、かなり硬いです。乾燥具合で差がでるのか、カルシコラよりもカイルンシアナが硬かったです。
カッターで少し切り込みを入れ、水に漬けます。水が浸み込んだ部分が柔らかくなるので、その部分をカッターで切り除きます。その繰り返しで3日ほどかかりました。
写真は果肉を切除している途中で、〇で囲んだのがフロートテストNGのものです。
種の殺菌&播種(袋蒔き)
写真は果肉を除去したカイルンシアナです。とりあえず半分の10個を準備しました。本来ここで殺菌すべきでしたが、ダコニールやベンレートがなかったので、そのまま播いてしまいました。すぐに殻がカビてきて殻割することになったので、除菌はしっかりした方が良さそうです。
今回は『袋播き』で播くことにしました。袋播きの方法は、下記のマンゴーの種まき記事と同じです。
殻割り
先に書いた通り、殻がカビてきたものは殻を割りました。写真は殻割りしてすぐに撮ったもので、ペンチで殻を挟むと簡単に割れました。ただ、殻を割くときに傷つけてしまうので、あまりおすすめしません。
下の写真は、自然に殻が割れたものです。早いものは播種から2日、遅くても2週間以内に全て殻が割れました。
発根、植え付け
播種から15日後、無事発根を確認しました。手前の殻付きがカルシコラで、奥の殻なしがカイルンシアナです。発根したものは全て1ヵ月以内でした。現時点で播種から2.5ヵ月過ぎましたが、他はまだ袋の中にいます。
発芽して少し根が伸びるのを待ってから植え付けしました。用土は水捌けをよくするため、軽石主体で赤玉土、鹿沼土、木炭、マグァンプK、ゼオライトという感じにしました。根が伸びるので、ポットはプレステラのロングポットにしました。
カビ発生
植付けから6日ほどで胚にカビの発生を確認。胚を切り取りました。根は残しましたが、しばらくして根もカビてしまいました。
試しに切断してみると胚の中が黒くカサカサになってました。
植付け後の管理
屋外の20%遮光下に置き、水は表土が乾いたら与えています。
最後に
また成長したら記事にします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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